感染制御チーム(ICT)
感染制御チーム(ICT)の取り組みについて
目的
職員教育や病院感染サーベイランスを実施し、医療関連感染の予防に努めて、院内で起こるさまざまな感染症から患者さんおよびご家族、医療従事者を守ります。
メンバー
医師(小児科、外科・内科 [感染制御医師])、看護師(感染管理認定看護師)、微生物検査技師、薬剤師、事務員
当院での活動状況
- 部署(環境)ラウンドの実践と評価およびフィードバック
毎週木曜日 14時から部署(環境)ラウンド、15時からミーティング - 研修会の企画・開催
- 相談への対応
- サーベイランスの実施と評価
※サーベイランスとは、感染症患者のデータを持続的に収集・分析し、感染対策に役立てることです - 感染対策マニュアルの改訂
- 他施設・地域医療との感染対策ネットワークの構築
- 抗菌薬の適正使用の推進
1.部署(環境)ラウンドの実践と評価およびフィードバック
週1回の環境ラウンドは、4職種(医師・看護師・微生物検査技師・薬剤師)で行っています。ナースセンターや処置室などにある手指消毒剤の使用状況や使用期限および適切に感染性医療廃棄物が分別されているかなど確認し、適宜指導を行っています。ラウンドの評価をフィードバックする時には、点数化(コメントは加筆)をし、さらに具体的な状況が把握しやすいように写真を添付しています。
2.研修の企画・開催
職員を対象とした年2回の臨床セミナーと、流行前に「インフルエンザ・ノロウイルス対策」研修を5回開催しています。結核感染対策に使用する「N95マスクの使い方」およびアフリカにおけるエボラ出血熱の流行をうけ、厚生労働省通達を基に当院での対応フローを策定し、防護服の着脱訓練を実施しています。
3.相談への対応
医療関連感染対策についてのコンサルテーションを行っています。耐性菌対策については、厚生労働省や岡山県および済生会本部からの資料を参考に対応しています。検査室から「耐性菌」や「ウイルス性感染症」などの連絡が入ると病棟に出向き、院内感染対策マニュアルに基づいて、個室隔離と接触感染予防策(+標準予防策)の遵守ができているかの確認を病棟スタッフとともに行っています。
4.サーベイランスの実践と評価
院内の感染症の発生状況、病原菌の検出状況、抗菌薬の使用状況および耐性菌や各種サーベイランスを行い、アウトブレイクの早期発見に努めています。
5.感染対策マニュアルの改訂
感染対策マニュアルの作成と改訂は、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)ガイドライン、厚生労働省の感染症情報および国立感染症研究所の感染情報などに基づいて実施しています。
6.他施設・地域医療との感染対策ネットワークの構築
当院は感染防止対策加算1の病院として、地域の病院と合同カンファレンスを年5回開催し、活発な意見交換をし、情報の共有に努めています。また、感染に関する相談・指導も行っています。さらに、感染防止対策加算1の病院と相互にラウンドし、感染対策の相互評価も行っています。
7.抗菌薬の適正使用の推進
抗菌薬の使用状況は、全抗生剤使用量、抗MRSA
流水での手洗い(手順)

①手を流水でよく洗い流す

②石鹸を適量手に取り、手のひらをこすり合わせてよく洗う

③手のひらで手の甲を洗う(左右)

④指先・爪の間を入念に洗う(左右)

⑤指の間を入念に洗う

⑥親指を手のひらでねじり洗いする(左右)

⑦手首を手のひらでねじり洗いする(左右)

⑧流水で十分すすぎ,清潔なタオル(ペーパータオル)で,十分乾燥させましょう
岡山済生会総合病院 感染制御室 2009年11月1日改訂
アルコール手指消毒薬を用いた手洗い(手順)

①指先・爪の間によく擦り込む

②両手の平に擦り広げる

③手掌で手の甲と指の間も擦り込む

④指の間は両手を組んで擦り込む

⑤親指、特に付け根も擦り込む

⑥乾燥するまで両手首まで十分擦り込む
岡山済生会総合病院 感染対策委員会