ゲノム医療センター

ゲノム医療センター

診療内容

がんゲノム医療は、患者さんのがん細胞に起きている遺伝子の変化を調べて、患者さん一人ひとりの特徴に合わせた治療などを行う医療です。日本では、2019年6月より、がん遺伝子パネル検査が保険適用され、保険診療下でがんゲノム医療が受けられるようになりました。

がん遺伝子パネル検査は、がんの組織などについて複数の遺伝子を同時に調べて、遺伝子の変化が見つかった場合に、その遺伝子の変化に対して効果が期待できる薬剤や治験・臨床試験をデータベースなどで調べます。その遺伝子の変化に治療の効果があると考えられる薬剤の候補が見つかった場合、その薬剤の使用を検討します。

岡山済生会総合病院ゲノム医療センターは、がんゲノム外来部門と遺伝カウンセリング外来部門の2つから構成されます。当院は2023年4月に岡山大学病院の関連施設として、がんゲノム医療連携病院に指定されました。

特徴と強み

がんゲノム医療は医師だけでは行うことはできません。当院では看護部、薬剤部、中央検査科、診療情報管理室、がん相談支援センター、遺伝カウンセラーなどの多職種で取り組んでいます。

がんゲノム外来ではがん遺伝子パネル検査を行います。がん遺伝子パネル検査では、患者さんのがん組織や血液からDNAなどを取り出し、「がん関連遺伝子」に変化があるかどうか次世代シークエンサー(NGS)を用いて解析します。検査の対象となる遺伝子のセットのことを「パネル」とよびます。当院では現在保険適用された3種類の「パネル」検査に提出ができる体制をとっています。

遺伝カウンセリング外来では遺伝に関わる悩みや不安を持たれている方にたいして科学的根拠に基づく正確な医学的情報を分かりやすくお伝えします。がんの約1割が遺伝因子によるものであることが知られています。がんに罹りやすいという遺伝的な特徴を調べること(遺伝学的検査)にも対応します。