腎臓病・糖尿病総合医療センター
腎臓病・糖尿病総合医療センターのご案内
腎臓病・糖尿病総合医療センター長 平松 信

世界的な透析患者数の増加から、その原因となる慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease; CKD)が注目されています。そして、透析導入の最も多い原疾患が糖尿病性腎症で、2番目が慢性糸球体腎炎です。慢性疾患である糖尿病と腎臓病は、ともに生涯にわたり医療が必要であり、また多くの合併症や併存症をもつことから、全人的医療が不可欠となります。国民の4.7人に1人が糖尿病あるいは糖尿病予備軍であり、また、6人に1人が慢性腎臓病(CKD)と言われており、今後も患者数は増加の一途と予想されています。
当院の糖尿病センターと腎臓病センターは、ともに多職種が力を合わせてチーム医療を行っています。しかし、両センターのスタッフが協力して手をさしのべなければならない患者さんが多くおられます。さらには、合併症対策のために、あらゆる領域の専門的知識を集約することが求められます。国民の命と生活の質を守るという責任の重い医療だからこそ、スタッフの力を結集することが大切になります。
岡山済生会総合病院では、平成22年4月1日より腎臓病・糖尿病総合医療センターを設立し、腎臓病と糖尿病を総合的に診察しています。
センターの英文名称は、Center for Kidney and Diabetic Diseases (CKDD)で、略名のCKDDには、慢性腎臓病(CKD)をdefense(防御)するという隠れた意味があります。CKDの代表的な疾患が糖尿病性腎症であり、Diseasesには、腎臓病と糖尿病という2疾患のほかに、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害など糖尿病に起因するすべての病態が含まれています。
腎臓病と糖尿病の総合的かつ集学的医療を、院内のすべての専門スタッフによるチーム医療で実践するのが、腎臓病・糖尿病総合医療センター(CKDD)の役割と考えています。
糖尿病部門の担当医師は、中塔辰明(糖尿病センター長)、勅使川原早苗、浦上経子、升田碧、菅原亮佑、片山勝喜であり、腎臓病部門の担当医師は、丸山啓輔(腎臓病センター長)、平松 信、池田修二、遠部恒人、桃木律也、野中慶佑、野村祥久、石原深雪、中島有理、小國舜介、田村友和となっています。
外来診療は、従来どおり内科外来にて糖尿病外来、腎臓病外来として行っています。
血液透析とCAPD(腹膜透析)の外来は外来センター病院8階にて実施しています。
お問合せは、内科外来、または各センターまでお願いいたします。