放射線治療センター

放射線治療センター

沿革

1976(昭和51)年にコバルト治療装置を用いての放射線治療を開始し、2013(平成25)年に現在のElekta Synergyまで4機の放射線治療装置を更新しながら治療を続けてきました。2002(平成14)年には県内最初のがん診療連携拠点病院として指定され、がん治療の柱の一つとして放射線治療を行っています。

2014(平成26)年9月にはより安心して放射線治療を受けていただけるように放射線治療センターを立ち上げ、放射線治療専門医、医学物理士、放射線技師(放射線品質管理士、放射線治療専門技師を含む)、看護師がチーム医療を提供できる体制をとっています。

2016(平成28)年1月に入院棟1階に移転、より安心、安全な放射線治療を進めています。

装置について

放射線治療装置(リニアック)


X線装置とコーンビームCTとで照射前に位置を確認し、6軸補正用寝台でずれの補正を自動で行います。

CTシミュレータ


大口径(90cm)の放射線治療計画用CTです。

診療実績

原発巣別症例数

疾患名2018年度2019年度2020年度2021年度2022年度
乳腺5970607388
5458574754
5781112
大腸14841514
食道122071319

以前から、肺がん、乳がんを多く治療をさせていただいていましたが、2014年からは肺がんの定位照射を開始しています。

また、良性腫瘍としてはケロイドの術後照射、甲状腺眼症の治療を行っています。

温存乳房への術後照射

乳房温存療法も徐々に増加しています。

肺定位照射

肺定位照射では腫瘤に対して10方向から4回から8回の照射を行います。

甲状腺眼症照射

甲状腺眼症では眼球後部と眼窩に10回の照射を行います。

ケロイド術後照射

ケロイドの術後照射では電子線を用いて3回から4回の照射を行います。

がんの痛みを緩和する放射線治療

当センターでは完治目的の放射線治療や再発予防目的の放射線治療以外に、症状緩和目的の放射線治療も多く実施しています。
そのうち最も多いのが、がんの骨転移による痛みを改善する目的で行う放射線治療です。
治療は2~3週間に10回から14回で行うことが多いですが、患者さんの体調によっては負担を軽くするために1回や2回で行うこともあります。

その他の緩和目的の放射線治療として、多発脳転移に対して全10回程度で行う全脳照射、がん腫瘍による気管狭窄を改善する目的で行う照射、神経を圧迫して麻痺や疼痛を引き起こす原因となっている腫瘤への放射線治療も行っています。