画像診断センター

画像診断センター

画像診断センターについて

画像診断センターでは、胸部、腹部、骨などの一般撮影、バリウム(造影剤)を使用して胃、大腸などの消化器撮影、骨粗鬆症などの診断に有用な骨密度測定、乳がん検査に必要なマンモグラフィ、X線を用いて体の横断像を撮影するCT、強力な磁力を用いて体の断面を撮影するMRI、微量の放射性医薬品を体内に投与して、ガンマカメラを使用してさまざまな部位の血流、代謝、機能など検査する核医学検査、全身各部位の血管を撮影する血管撮影、高エネルギーのX線や電子線を使用して体外から病巣を治療する放射線治療などを行っています。放射線科医師7名と診療放射線技師27名、看護師4名、事務員4名(正社員1名、パート3名)が所属しています。

診断機器入院棟外来棟
一般撮影装置2台3台
X線TV装置3台2台
CT装置2台3台
MRI装置1台2台
SPECT-CT1台
血管造影IVR装置2台
放射線治療装置1台
乳房撮影装置1台
骨密度測定装置1台

3つのPR

画像診断部門では3つのPRをモットーにしています。

1. Prompt:迅速な対応

検査は原則的には予約待ちなしで対応しています。
お急ぎの場合には当日でも検査させていただきます。

2. Proper:適切な撮影

医師技師間の連携を密接にし、それぞれの患者さんに適切な撮影を行っています。
症例に応じて三次元画像処理なども的確にかつ、迅速に行っています。

3. Precise:正確な診断

症例によっては複数の専門医師の目を通してからレポートを作成しています。
レポートは原則的に撮影後1時間以内に完成していますので、各科での外来の診察時にはレポートを参照することができます。

検査紹介

一般撮影

一般撮影とは、世間一般的にレントゲンと呼ばれるX線写真撮影(Radiography) です。X線が身体を透過した際の減弱を利用して、白黒の濃淡をつけた画像を得ることが可能です。胸部や腹部では、心臓の大きさや肺の陰影、腸管のガスなどを観察できます。また、全身の骨を容易に撮影可能です。日常の診療、救急の現場において、なくてはならない重要な検査です。撮影部位によっては、衣服の金属類、プラスチック等により診断の妨げになるため更衣が必要な場合があります。息止めが必要な撮影部位もあります。妊娠中あるいはその可能性がある患者さんはスタッフに必ず申し出て下さい。

乳房撮影

マンモグラフィ検査では、乳房を片方ずつ圧迫板で挟み込み、薄くして撮影します。圧迫による痛みには個人差がありますが、適切な圧迫で撮影すると、立体的で厚みのある乳房が広がり、乳腺や脂肪、血管などの組織と病変との区別がつきやすくなります。
また、乳房の厚みを薄くすることによって、線量を減らすことができ、余分な被曝を軽減することができます。通常の検査は、更衣から撮影終了まで10分~15分程度かかります。
撮影はマンモグラフィ認定の女性技師が担当します。
マンモグラフィ検診施設認定を受けています。
毎月勉強会を開催し、技術の向上に取り組んでいます。

X線TV検査

X線テレビ室は、連続的にX線を出してリアルタイムに透視して体の中を観察することができます。胃や大腸、腎臓などX線で描出されにくい部位では造影剤というX線に写りやすい薬を入れて検査します。
また食道や胃を撮影するためにバリウムを飲んで検査する上部消化管検査や、体の中の尿や膿瘍などを体外に出すチューブの挿入や交換など、検査や治療は多岐にわたります。

CT検査

CTは身体を輪切りにした時の画像を作り診断する検査です。そのために細い幅のX線を身体の多方向からあて、透過してきたX線の強さをコンピュターで計算します。通常のX線写真と違い、いろんな臓器との重なりが問題になることがありません。またMRIと比較しても検査時間が短いために外傷等の緊急時にもすばやく検査ができるという特徴があります。当院にはマルチスライスCTが導入されています。撮影方法は専用のベッドに寝て、機械の穴の中を通りながら順次移動して撮影を行います。機械の発達により撮影するスピードが非常に速くなり、現在では数十秒程度で一連の断層像を取ることができ、ほとんどの検査が10分程度で完了するとても楽な検査となっています。しかし撮影中に身体が動くと画像が乱れるのでじっとしていなければなりません。とくに胸部や腹部の撮影では撮影時に呼吸を止めることが必要なため、呼吸停止をアナウンスし、撮影を行っていきます。また、血管や病的な部分をより詳しく見るために、腕などの静脈から造影剤という薬剤を注射しながら撮影することがあります。この造影剤を使うことにより、通常では見えない血流の流れや臓器内への病気の広がりを見ることが可能になります。

MRI検査

MRI(磁気共鳴画像)は、強い磁石と電波を使って体の内部の状態を検査する方法です。検査時間は約30分で、痛みなどはありませんが、装置内が狭く、検査中は音がうるさく感じられるかもしれません。当院では、ヘッドフォンを装着し、音楽を聴きながらリラックスした状態で検査を受けていただくようにしています。また、ヘッドフォンが苦手な方には耳栓もご用意していますので、必要な場合はお声がけください。検査中は、マイクを通して技師との会話も可能です。どうかご安心して検査をお受けください。MRIで使用される磁石や電波は、通常の場合、人体への影響もないとされ、とても安全な検査ですが、次のような場合は、検査を受けられないことがあります。

  • 心臓ペースメーカーや人工内耳をされている場合
  • 手術によって体内に金属(動脈瘤のクリップ、人工関節など)が埋め込まれている場合
  • 妊婦、または妊娠の可能性のある場合
  • 閉所恐怖症

何かわからないことがありましたら、お気軽にお声がけください。
安全を第一に患者さんの検査待ち時間を少なくするよう心がけています。

SPECT-CT

患者さんに微量の放射性医薬品を投与し、目的の臓器や組織に集まる程度をガンマカメラを用いて撮影します。骨、腫瘍の検査は全身の撮影を行い、脳、心臓の検査では、SPECTといわれる断層画像を得る検査を行います。ガンマカメラで得た情報から、コンピューターを用いてデータを解析し、臓器の動きを知ることができます。検査用ベッドで20~30分静かに寝ている間に検査が終わります。

血管造影

血管造影検査は全身の臓器のさまざまな血管にカテーテルという細い管を挿入して造影剤を注入し、種々の疾患の診断や治療を行う検査です。
代表的な血管内治療に塞栓術と拡張術があります。塞栓術は、腫瘍などの病変に対して血管内に抗がん剤を注入したり、栄養血管を塞栓して病変の縮小化をはかります。拡張術は、動脈硬化等で狭くなった血管を広げる治療になります。
当院の装置は血管撮影装置とCT装置が一体となった装置(IVR-CTシステム)です。これにより、血管内治療を行う場合にCT撮影を併用して行う場合もあります。またCT透視という機能を利用して、体内の病変に針や管を挿入し生検、ドレナージ(主に膿瘍の除去)RFA等の治療も行っています。
患者さんに検査内容の説明を行い、検査をスムーズに安全に実施できるように、また不安を取り除き、十分な協力が得られるように努め、的確な撮影を行います。

放射線治療

リニアック装置による放射線治療は、腫瘍や一部の良性疾患に対して、体外から高エネルギーのX線や電子線といった放射線をあてて治療を行います。手術とは異なり患部を温存することが可能で、美容的、機能的に優れています。
そして放射線治療装置を更新し、イメージガイド放射線治療(IGRT)用リニアック装置を導入しました。この装置は3次元のCT画像を撮影することができ、 従来の装置では確認することが困難であった軟部組織まで判別できるので、より正確な位置決めが可能になり、高精度な照射の実現に適したシステムです。将来的には、より高精度な放射線治療にも対応していく予定です。
また日本医学放射線学会の認定を受けた放射線治療専門医が常勤で勤務し、誤照射の起こらぬよう「放射線治療専門放射線技師」 「放射線治療品質管理士」 「医学物理士」の認定資格を所有する診療放射線技師が細心の注意を払っています。

骨密度検査

エネルギーの異なる2種類のX線を用いて、軟部組織及び骨における各々の減弱の割合の差をコンピューターで計算し、骨密度を計測します。
患者さんは仰臥位の楽な姿勢で体を動かさない様にして寝ているだけで検査が行えます。骨粗鬆症の診断に有用であり、骨密度を知ることで骨折の予防にもつながります。
検査時間は、5分~10分です。

医療機器の紹介

256列CT


国体町の岡山済生会総合病院で2021年12月から新しいCT装置が本格稼働しています。
16cm の面検出器(256列)が装備されており、広範囲を高速で高精細に撮影できます。

80列CT


救急センターに80列装置を導入しています。

3テスラMRI


MRIは3テスラ装置を導入しています。脳脊椎、関節や腹部骨盤部で高水準の画像を提供します。

SPECT-CT


核医学はCT装置と重ね合わせることが可能なSPECT-CT装置です。