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便秘を予防・解消しよう!

トイレで悩む女性のイメージ写真

「何日も便が出ない」「おなかが張る」「便が硬く、出す時に強くいきむ」「残便感がある」など、排便に苦痛や不快感がともなう場合は「便秘」の症状かもしれません。

便は時間がたつほど大腸で水分を吸収され、日ごとに硬くなります。硬くなった便は、排便時に肛門に負担をかけて痔になる可能性があります。また、下剤や浣腸が効きづらくなることもあります。

さらに、便秘の状態が続くと腸内に悪玉菌が増えます。その結果、腹痛や膨満感(おなかの張り)、吐き気などを引き起こし、食欲不振から栄養状態が悪化することがあります。また、腸内環境の乱れにより免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなることもあります。

便秘にならないためには、日頃からどのようなことに気をつけたらよいでしょうか。

便秘を予防する方法

1.適度な運動をしましょう

運動をすることで腸の動きが促進され、便秘の予防につながります。また、腹筋などの身体の筋肉が維持されることで、排便時におなかに力を入れやすくなります。

ウォーキングをする高齢者のイメージ写真

2.十分な水分補給をこころがけましょう

体内の水分量が少なくなると、腸内の便が硬くなり便秘になりやすくなります。意識的に水分補給をするようにしましょう。

お茶を飲む高齢者のイメージ写真

※緑茶やコーヒーには利尿作用のあるカフェインが含まれているため、水分補給用の飲み物としては適していません。

3.食物繊維や乳酸菌の豊富な食事をとりましょう

食物繊維は胃で消化されずに腸に届くため、腸を刺激し便の量を増やす効果があります。また、乳酸菌は腸内にもみられる善玉菌で、おなかの調子を整える効果があります。

野菜サラダのイメージ写真
    例えば以下のような取り組みが可能です。

  • こんにゃくや海藻、野菜やキノコなどを使ったおかずを、1食につき1~2皿取り入れる。
    ※食べる際は、飲み込みの力やお腹の調子にあわせて、小さく切ったり、よく噛んで食べるようにしましょう。
  • ヨーグルトを毎日の食事に取り入れることで腸の環境を整える。

理想の排便姿勢とは?

皆さんは理想の排便姿勢をご存じでしょうか?

排便には下図のような前傾姿勢が最も適しています。この姿勢をとると直腸と肛門がまっすぐになり、便が出しやすくなります。また、肛門を締めつける括約筋も緩みます。

足置きを使ってかがむ姿勢を深くすることも、大変効果があります。特に洋式トイレでは上半身と太ももの角度が広がりがちになるので、足置きを使って膝を上げると良いです。

理想的な排便姿勢のイラスト

※ 注 意 ※

単なる便秘だと思っていたら、実は腸に腫瘍や炎症、閉塞(へいそく)などが潜んでいる可能性もあります(器質的便秘といいます)。代表的な疾患として、大腸がんや虚血性大腸炎、腸閉塞などが挙げられます。

突然便秘になったり、発熱や激しい腹痛・嘔吐、血便や下血などの症状が現れた場合には、速やかに医療機関を受診してください。

※本記事は広報誌「やわらぎ」(179号:2022秋号)に掲載したものをWEB用に再編集したものです。

この記事を書いた人

上田看護師

上田 麻由香(うえだ まゆか)

所属:岡山済生会総合病院

資格:皮膚・排泄ケア認定看護師

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