実践風景
Actual situation
看護の提供方式
Partnership Nursing Sistem
PNS（パートナーシップ・ナーシング・システム）とは
看護の提供は、岡山済生会総合病院では各病棟・中央手術室・ICU・中央滅菌材料室・救急センター・内視鏡センター、
外来センター病院では各科外来・腎臓病センター・日帰り手術センターの単位ごとに行っています。
病棟の看護方式は看護サービスの提供と業務の効率化を考え、2014年から、パートナーシップ・ナーシング・システム（Partnership Nursing System；PNS）を導入しています。
PNSとは、2人の看護師がパートナーを組んで複数の患者さんを受け持つという新たな看護方式です。緩和ケア病棟はプライマリーナーシングです。
パートナーとの情報共有
日々の実践で、2人で担当する患者さんの情報共有はもちろん、良かった点や相談ごとなどを共有し、よりよい看護について 話しあったりします。
患者さんとの関わり
看護を2人体制で行うことにより、安全性も高まり、患者さんにより安心感を持っていただくことができます
業務終了後に時間外勤務の調整
業務の偏りをなくし、効率的に看護を行うことができます。
済生会ナースの1日をご紹介！PNSの働き方
8:30
出勤・情報収集
担当患者さんの情報収集、病棟備品の点検
出勤し、まず担当患者さんの情報収集や、病棟備品の点検を行います。
その後、担当患者さんに朝の挨拶に伺います。
8:45
申し送り
夜勤からの患者情報の申し送り、本日の予定の共有
夜勤から全体で共有すべき患者情報の申し送りが行われます。本日の検査の予定などを共有し、日勤のリーダーがその日の全体スケジュールの進捗を把握してメンバーに指示していきます。
9:00
PNSペアでミーティング
担当患者さんの重要な情報などをPNSペアで再確認
ラウンド前に担当患者さんの重要な情報や、ケアの注意点などを再確認し、ペアで共有します。
一人で行う看護と違い、ペアの看護師との対話を通じて、新しい手法や最善の手技を学び補完しあうことで、一人ひとりのスキルアップにもつながる重要な機会です。
9:15
PNSペアで担当患者のラウンド
担当患者さんの病室を2時間おきにラウンド
担当の患者さんの病室を2時間おきにラウンドし、診察・処置・検査の介助などをペアで行います。
PNSでは、一人がケアに集中し、その間にもう一人が電子カルテに記録をしていくことで、効率よく業務を実施できます。
看護補助者（ケアワーカー）とも協力し、清潔ケア、食事などの支援や、入退院の受け入れ、検査・手術への対応も行います。
11:30
交代で休憩
ひとりずつ交代で休憩
リーダーの指示のもと、ひとりずつ交代で休憩に入ります。
休憩時間は45分間です。
13:00
リーダー報告とリシャッフル
リーダーに午前の業務の報告、新たなペアと午後の業務
リーダーに、午前中の業務の進捗状況を報告し、病棟全体で一日の業務の進捗状況を把握します。
その後、新たにペアを組みなおし、午後の業務も同様に行います。
13:15
カンファレンス
多職種が集まってのカンファレンス開催
多職種が集まり退院支援、転倒転落、褥瘡、せん妄、倫理など種々のカンファレンスが開催されます。
14:00
記録
ラウンドの間にその日の記録
ラウンドの間に、適宜その日の記録を行います。
午後には予約入院の受け入れを行います。
16:00
リーダー報告
リーダーに午後の業務の報告
リーダーに、午後の業務内容を報告します。
16:30
夜勤へ申し送り
一日の状況を夜勤看護師に引き継ぎ
一日の状況を夜勤看護師に引き継ぎます。
残務がある場合はリーダーに報告し、業務調整を行います。
17:15
業務終了
日勤の勤務時間が終了しました。
お疲れ様でした。
導入後の感想
Impressions after introduction
新人教育（OJT）の充実・超過勤務の減少
- 先輩の看護を間近で学べる
- 先輩と一緒に行動することで、業務の流れや時間管理を意識しながら成長できる
コミュニケーションの充実（相談のしやすさ）
- 一緒に実践をするので、聞きやすく分かりにくいことも解決する
- 先輩に相談しやすい
- 勤務場所異動をしても、ペアが決まっていたので困ることはなかった
- その場で患者さんを評価し相談できるので、スムーズにケアでき、医師への相談、異常の早期発見に繋がっている先輩と一緒に行動することで、業務の流れや時間管理を意識しながら成長できる
患者さんの観察や状況判断の能力育成
- 患者さんから、2人で来てくれるから安心といわれた
